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久しぶりのハードカバー。
おウチだけで読む専用のはずだったけど
面白くて、続きが読みたくて我慢できず
通勤時(乗車時間15分に満たないんだけど💦)にも読んでしまいました。
やはり薬丸さん面白いなー。
期待を裏切りませんでした。


が、そもそも、アノニマス・コールってなによ?
そう思いますよね。
匿名電話のことだそうです。
だったらタイトル「匿名電話」でイイじゃん。
なんて褒めたあとの文句・・・
だってなかなか覚えられないんだもの。
アニマルスコールみたいなの、
なんて友達にもウソ教えちゃったりして。

そんなことはどうでもいいのですが
以下、ネタバレありますのでご注意を。







3年前のある事件が原因で刑事でありながら
無実の罪で警察を辞職するはめになった朝倉真志。
その事件とは、横浜市内の保育園近くで園児の列に車が突っ込み、
園児や保育士など7人が亡くなるというものでした。
運転していた犯人はクスリをやっていて、それが原因というのが警察発表でした。
情報筋からあることを耳にした真志は独自に捜査をすすめるうちに
真犯人は別にいるのではという疑問を持ちます。
そんなさなか、真志は現場へ出ることを禁じられ、デスクワークを命じられます。
やがて、いつのまにやら横領の罪をきせられてしまったのでした。

妻とは離婚し娘とは以来会っていません。
何の楽しみもない自暴自棄な生活を送っていたところ
真志の携帯に無言電話がかかってきます。
聞き取りにくい中、最後に「お父さん」と聞こえた気がして
真志は戸惑います。

3年ぶりに、元妻の奈緒美に連絡をとった真志でしたが、
嫌な予感は的中し、娘・梓は行方不明に。
そして、身代金一千万円を要求する匿名電話が入ります。

「警察を信用するな」と言う真志は
かつて情報屋として使っていた岸谷と共に
自分で犯人を捕まえようとします。
やがて事件は単純な身代金目的ではなく、
まさに3年前のあの事件に関係することがみえてくるのですが。。。



ともかくね、終盤は手に汗握るで
じっくり読まないとちょっと難しいところもあるんだけど
気になって、気になって。
最後はなんとなく幸せそうな未来が予感できて
それだけは良かったなって思いました。

といいますか、父かぁー(あ、真志にとっては義父)。
組織を取るか、家族を取るか・・・
自分にとって守るべき物ってのは
その時々の環境によって変わってしまうのかな。

読みながらも臨場感がビシビシ伝わってくるので映画向きですね。
真志さんは佐藤浩市さんで。
なんてピンポイントなんだ。




by noro2happy | 2016-05-26 21:28 | book

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建設会社の企画室に勤務する吉永は、
競り合った社内プレゼンに成功し
部下たちと勝利の祝杯をあげています。
その最中にかかってきた一本の電話。
息子の翼からでした。
名前を確認した吉永は、後でかけ直すつもりで携帯をしまいます。

普通にありがちなことですよね。
でも、この瞬間を後になって吉永は
何度も何度も公開するのです。


はぁー、考えさせられた。

14歳の息子が同級生を殺してしまい、
「少年A」となってしまった時
その親はいったいどうすればいいのか。
どうやって子どもと向き合っていけはいいのか。

我が子が被害者になっても加害者になっても
親の苦悩は変わりません。
当然重い内容なんですが、読み進めずにいられませんでした。

少年が少年を殺してしまう。
つい最近もそんなニュースがありました。
イジメ抜いた挙句、エスカレートしての犯罪でした。
では、いじめられた少年が、
いじめた少年を殺してしまった場合は。。。

「心とからだ、どちらを殺したほうが悪いの」
翼のこの問いが象徴的です。
父は、最初はこれに対して答えを出せませんでした。
しかし、ラストではっきりと言います。
「からだを殺すほうが悪い」と。
それは誰かを殺せば、その人を大切にしていた人達の心まで殺してしまうことになるから。


こういった小説の場合、大抵は子どもと母親を軸とした物語になるものだと思ってましたが
それが、離婚して数ヶ月に一度会うか会わないかの、
父親の心情が軸となっているところが新鮮でした。
父の苦悩、揺れ動く気持ちが手に取るように分かり胸が痛かった。
翼に寄り添い、徐々に事件の核心に迫っていくところは
苦しくなるほどで、最後は涙が出てしまいました。

おすすめの一冊です。


***



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これだけ読書好きなワタシですが
書店へ行くということが、ほとんどなく…(^_^;)
久しぶりに、そこかしこにこんな平積み光景を見て目が回りそうになりました。








by noro2happy | 2016-04-09 14:16 | book

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ジェットコースターミステリーで
久々に一気読みしました。
面白かった。

「一度罪を犯した人間は、幸せになってはいけませんか?」
人はやり直すことが出来ないのだろうか。
罪とは、償いとは何かという問いかけがテーマとなっています。

そのあたりだけは既に知って読み始めたのですが・・・


以後ややネタバレありです!






主人公は「一度罪を犯したら」っていう認識とはちょっと違うと思いました。
窃盗や傷害を繰り返しては、少年院や刑務所に入って
自分の罪に対して真摯に向き合っていたとは言えないし、
傷つけた人たちに対しても償いをしたとは思えない。
しかし、それらは過去のお話し。

ともかく今の主人公はといえば、優しい妻と可愛い娘。
好きな仕事にも恵まれて正しく楽しいまっとうな人生を送っている。
そんな現代の描写から物語は始まります

しかしある手紙が彼の元に送られてきたことにより、
平和な生活が一変します。
1枚の便箋に書かれていた文字は「あの男たちは刑務所から出ています」と。

もちろん主人公には思い当たるフシが。
かつて刑務所を出たあと、ヤクザと問題を起こし
死に物狂いの逃亡の日々を送っていたときのことです。
いよいよどうにもならなくなったとき、
ふと知り合った余命いくばくもない女性と
ある「誓約」を交わしたのでした。

女性の娘は二人の男たちに誘拐され
暴行されたうえにひどい殺され方をしたのでした。
しかし、裁判の結果は無期懲役。
今の法律であればいつかは奴らは出所する。
その時に自分の代わりに二人を殺してくれたら
新しい戸籍と整形手術を受ける費用を出してくれるというのです。

つまり、もうヤクザからも逃げることなく
前科者という過去も消えて
別人として生まれ変わることができるのです。

そりゃ、約束しますよね。
普通ならそう思いますよ。
まして今までチャラチャラと、欲望の赴くままに生きてきたような人生。
誓約なんて、それはその時のこと。
主人公もそう思って別の人生を買ったのでした。

思惑通りにことは運び、幸せにどっぷり浸っていた主人公は
そんな誓約のことなどすっかり頭から抜けてました。
手紙はその後も何度も送られてきます。
さぁ、ここからが本当の意味での
彼の苦渋の道が始まるのです。

なぜなら、今の彼には自分よりもっと大事なもの、守るべきものがあるから。
もし誓約を果たさなければ
彼もかつての女性と同じ気持を味わうようになるだろうと。

誓約を交わした女性はとうに亡くなっている。
だとしたら、一体誰がその手紙を送りつけてきたのか。
煮え切らない主人公に対して
手紙の主は先回りして出所したうちの一人を殺害します。
しかも、巧妙な手口によりあたかも主人公が犯人であるかのように。

警察の捜査から逃げつつ、真犯人でもある、見えない追手を探す。
娘を守るために主人公が自問自答しながら必死に推理していくさまは
読んでいる方もハラハラしました。
結局自分を陥れた人間がわかった時の驚き・・・
うーん、なんか予想しなくもなかったけど
やっぱり衝撃的でした。
いささか入り組んだ事情はあとから持ってきた感じがしなくもなく
この辺りが伏線としてどこかにあったらもっと良かったのに。


薬丸さんは文庫になる前に大幅加筆をされる方だと聞いたことがあります。
だとしたら、文庫待ちもアリかも。





by noro2happy | 2015-06-24 19:38 | book

「悪党」薬丸岳

c0096685_21541356.jpg★★★☆
「悪党」  ・・・・・#1228

かつて、自分の誕生日に、姉を暴行の上殺された佐伯。
犯人たちは少年法に守られ、2年の刑を経て社会に出ている。
刑期を終えれば罪を償ったことになるのか。
佐伯はそんな男たちを憎み続けることで生きてきた。
憎しみは烈火となり、それが原因での不祥事で
警察官という職も追われ現在は、偶然拾ってくれた探偵事務所で働いている。
依頼人のほとんどは佐伯と同じ苦しみをもつ人たち。
被害者遺族は、なにをもってすれば加害者を赦すことができるのか。


全編を通して、佐伯が姉を殺した犯人のその後をたどっていくのですが
その間に各依頼者からの仕事をこなしていくという流れ。
短編小説のように各話で1つの犯罪の調査が行われます。

それぞれの依頼にまつわる話は、都合よくサクサクっと
終わってしまうって感じるのは仕方ないのかな。
分かりやすいけどその分、軽い。
終わり方もちょっと2時間ドラマチックだし。
でも、暑いしー、あんまり重いのもねーという人にはオススメだと思います。

ワタシとしてはもう少し重い感じのほうが好きかな。
あと、タイトルもなんとなくイメージと違う・・・
by noro2happy | 2012-08-06 22:04 | book