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📖「ドラママチ」角田光代(#1635)

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欲しいもの・・・・・・子ども、周りの称賛、
やる気、私の人生を変えるドラマチックな何か。
でも現実に私の目の前にあるのは、
単調な生活に、どうしようもない男、
中途半端な仕事・・・・・・。
高円寺、荻窪、吉祥寺、東京・中央線沿線の「街」を舞台に、
ほんの少しの変化を待ち望む女たちの姿を描いた、
心揺さぶる八つの短篇。
(文庫版表紙裏から)

角田さんの短篇は初めて読みます。
コドモマチ
ヤルキマチ
ワタシマチ
ツウカマチ
ゴールマチ
ドラママチ
ワカレマチ
ショウカマチ

どの主人公もみんな何かを待ってる。
待ちながらも「キタ~~~!」って感がないから
悶々としながら日々を過ごす。
その焦燥感や閉塞感が結構イタかったりするんだけど
そういう心情ってジワ~ってわかる。

誰だって一度や二度はそんな思いにとりつかれることあります。
結局、ないものねだりの隣の芝生だから
「キタ~~~!」って思って手にしたところで
きっとしばらくするとまた別の何かを「マチ」するようになるんですよ。
って、主人公たちに教えてあげたい(^_^;)

なんて、ワタシのような感想を持つ人がいるかもしれないから
あえて、いずれもきっちりと結末を書いていないのかも。笑
この先、主人公はどんなふうになるかなーと
読者が好き勝手に想像すればいいんでしょうね。

と同時に、自分自身にも、今なにか待ってるものがあるかしら?
問いかけたくなります。
あるかなー。。。
結構考えたけど、特に「マチ」というほどのものが浮かばない。
強いてあげれば「オムカエマチ」?
えー、やだー。゚(゚´Д`゚)゚。
でもピンコロのオムカエマチってのはかなり切実だわ。
はい、真剣に1篇くらい書けそうな気がします←オイ


タイトルの「マチ」は「待ち」であると同時に
「街」でもあります。
中央線沿線の街と必ず出てくる喫茶店。
もちろん、チェーン店だったり、今風のお店ではなく
静かで、客は少なめ、薄っ暗くて、クラシックとか流れてる、
昭和の香りがプンプンの喫茶店。

この風景がまたいいわ。
サブリミナル効果のように、美味しいコーヒーが飲みたくなる。
残念なことに、ちょうど1篇分が通勤時間とぴったりなので
結局常に電車のなかで読んでいたので
コーヒー飲みながらというシチュエーションにはならなかった。

心揺さぶるはオーバーだけど
いずれも頷きながら読まされちゃうところは
やっぱり角田さんの言葉選びやセンスはさすがだなと思いました。




by noro2happy | 2016-06-23 21:24 | book