人気ブログランキング |

📖「花冷えて<闇医者おゑん秘録帖>」あさのあつこ(#1625)

c0096685_22221883.jpg




「闇医者おゑん秘録帖」のシリーズ2作目です。
1作目はこちら

闇医者おゑんの元にやってくるのは
子を宿した訳ありの女たち。
本当に葬りたい人もいれば
なんとか産んで、育てたいと願う人も。
1作目では身ごもった女性の人生、生き様にスポットを当てていましたが
本書ではちょっと様子が変わりましたね。

「竹が鳴く」では夫の子を身ごもった
奉公人のお腹の子の始末を依頼に来たお江代。
童女のような純粋さと権高で冷酷な性格を併せ持つ女。
歪んで軋んでゾクリとするような危険な薫りを放つお江代に
言い知れぬ興味を覚えるおゑんです。

途中から、きっとこの人、旦那を殺めちゃうんだろうなぁ
ということは読めてしまうのですが
結局最後がどうなったかが分からず
ちょっと後味がすっきりしませんでした。

「花冷えて」はミステリータッチです。
ひょっとしてお江代が絡んでくるのかと思ったら
全く違った独立したお話でした。

若い娘ばかりが突然倒れ、眠ったまま死んでしまう
「娘コロリ」なる流行病の裏に潜んだ女の業を早くから見抜いたおゑん。
まぁこれはこれで面白いけど
お上は全く気付かないってのがね。

それと、おゑんだけど、異人の血を引くってだけでもマイノリティなのに
今回は「二形(ふたなり)」なんてことまでカミングアウトしちゃって。
あさのさーん、そこまでやるかーって感じです。


しかしあさのさんの時代小説を読んでいると
いつもながら語彙の豊富さに驚かされます。
ま、自分が知らないだけだなんですけどね。




by noro2happy | 2016-05-11 21:03 | book