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📖「闇医者おゑん秘録帖」あさのあつこ(#1610)

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すっかり時代小説にハマってるワタシですが
あさのさんも最近はずっと時代小説を執筆してらっしゃる。
しかもシリーズ物が多い。
どうやらこちらも続編が出ているようです。

今回は「闇医者」って切り口に興味がわきました。
これまで女性が主人公だと、
たいてい奉公人というのが主流だったので。

江戸の町、竹林に囲まれたしもた屋で、
産んではいけない子どもを孕んだ女たちを受け入れ、
子堕ろしを行ってきた「闇医者」のおゑん。

三部構成になっていて、最初の「春の夢」では
奉公先の若旦那と恋仲になった女中お春。
若旦那に言いふくめられ、
堕ろすつもりでおゑんの元にやってきたはずだったが。。。
二部の「空蝉の人」では、鬼の子を孕んだと訴える武家の奥方の話。
そして最後の「冬木立ち」では
商家への嫁入りが決まったのに
別の男の子どもを宿した娘とその母親がやってきます。

全編とも女の業とでもいうのか
それぞれの事情を縦糸に
闇医者・おゑんの生い立ちが横糸となって描かれます。
特に「冬木立ち」では、「春の夢」の主人公だったお春が、
おゑんの元で働くようになるのですが、
そのお春に自身の生い立ちを語る形になっています。

「おゑんはお春の耳を見た。
形の良い、上等な耳だ。
耳のことなど誰も気にかけない。
しかし、ちゃんと聞くことのできる耳は貴重だ。
他者の言葉を拾う。
本気で聞き取ろうとする。
能弁な舌を持つものは多いけれど、
誠実な耳を備えている者はごく稀だ」

まぁ、こんなふうにね。
あさのさん独特の文章は変わりませんね。
人によっては勿体ぶりすぎて苦手かも。
確かに、自分の言葉に酔ってませんかー、ッて感じる部分も。(^_^;)

正直、「弥勒シリーズ」ほどはどっぷりひたれないけど、
異人の血をひくおゑんの過去がもっと知りたいと思うのと、
凛とした性格や物言いが好きなので、次作も予約したいと思います。



by noro2happy | 2016-02-21 18:32 | book