📖「蛍草」葉室麟(#1604)

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読書感想文の連投も珍しいかな。

「居眠り磐音」からすぐに本書に手を伸ばしたんだけど
これがまた一気読みの

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清々しくて、温かいんだからぁ。



切腹した父の無念を晴らすという悲願を胸に、
武家の出を隠し女中となった菜々。
意外にも奉公先の風早家は温かい家で。
当主の市之進や奥方の佐和から
菜々は優しく教えられ導かれていく。
だが、風早家に危機が迫る。
前藩主に繋がる勘定方の不正を糺そうとする市之進に
罠が仕掛けられたのだ。
そして、その首謀者は、
かつて母の口から聞いた父の仇、
轟平九郎であった。
亡き父のため、風早家のため、
菜々は孤軍奮闘し、
ついに一世一代の勝負に挑む。
日本晴れの読み心地を約束する、
極上の時代エンターテインメント
(文庫版表紙裏より)



はい。
全くその通りで
日本晴れの読み心地でございました。

葉室麟さんのこれまでの作品とはちょっと違う感じです。
一番とっつきやすくて、読みやすい気がしました。
もちろん他作品だって素晴らしいけど
葉室作品初読みの方には入門編として絶対におすすめです。
髙田郁さんでもなく
あさのあつこさんでもなく
男性が書いた少女の健気さに
文句無しに共感してしまいました。

菜々はしっかりしているようでも
奉公初日に朝寝坊をしたり
人の名前をキチンと覚えなかったり
書を読むより身体を動かしている方が好きな山育ちです。

しかし、姉のように慕う奥方が亡くなり、
市之進も投獄されてしまう終盤からは
自分に託されたことを守ろうとひたすら奮闘。
その姿はやがて周りの人々の心を動かし
どんどん応援させてしまうところが痛快であり、爽快。

だんご兵衛さんに、おほねさん
らくだの親分さんに死神先生。
こんなユーモアも持ち合わせてたんですね、葉室さんは。

最後の数十ページは泣けましたよ。
よもやということはあるまいとは思ってたけど
いや、いや、本当に良かった。
そして最後もね。

先の読める展開だけに安心できるし
クスリと笑えるところもあり
なにより菜々の生き様があっぱれすぎて
最後はジワーっと来て、
読んで損はないですよー。

それにしてもこの本を読んで
しみじみ人の縁(えにし)というものを感じました。
どこでどうつながっているか分からないけど、
縁とは絆、大事にしていきたいとますます思いました。









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by noro2happy | 2016-01-24 21:48 | book