人気ブログランキング |

「ひそやかな花園」角田光代(#1550)

c0096685_22045106.jpg
幼いころに、毎年家族ぐるみで
サマーキャンプをすごしていた7人。
7人の関係は、兄弟姉妹のようでもあり、
ライバルでもあり、
またそこにはほのかな恋心も芽生えていた。
輝かしい夏の、大切な時間だった。
しかし、そのサマーキャンプは、
ある年を境に突然立ち消えになっていた。
時は経ち、大人になった7人は、
不安定な生活をどうにかしようとしていたり、
成功していたり、悩みを抱えていたり
別々の人生を歩んでいた。
そしてあるきっかけで、
一人が「あの集まり」の謎を探り始める。
このキャンプはどんな集まりだったのか、
なぜ突然なくなったのか。
そして7人が再び集まり、
「真実」を知ったとき、
彼らが選んださらなる道は――
(amazon「内容紹介」より抜粋)



ネタバレあります。




偶然とはいえ、またしても読んでしまった
生物学上の親と育ての親モノ。
正確にはビミョーに違うのですけどね。

「朝がくる」のほうがずっと感情移入できた。
出生の過程をオープンにしているか
秘密にしているかの違いなのだろうか。
あるいは、同じく角田さんの傑作「八日目の蝉」の方が
断然気持ちに添える。

主人公が7人いるにもかかわらず
その誰ひとりとして共感する人がいなかった。
人工授精という、特殊な環境で生まれた子供たちのお話しだからだろうか。
そして、逆に7人もいるから?
次々と目線が変わり、ついていくのが大変。
その分人物の掘り下げも浅くなるような感じがしてくるし。
(と、自分の読解力を棚に上げますが)

もしかしたら、好きじゃない原因はその中でも紗有美かも。
プロローグで登場する彼女はとても良かったのに
後半、どんどんイライラする女に変わっていく。
こういう人はホント駄目だわ。

キャラ読みなんですみません。

とはいうものの、エピローグでは
精神的に成長した前向きの紗有美で終わったので
読後感はいいです。
「私がいてよかったってはじめて思った」という
紗有美の言葉が示すように
とにかく、どんな形であれ、誰からであろうと
この世に生まれてきたわけですから
命を全うするまでは生きていくしかないんだよと
そんなアタリマエのことを思いました。




by noro2happy | 2015-09-24 20:31 | book