「パレートの誤算」柚月裕子(#1522)

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念願の市役所に就職がかなった牧野聡美は、
生活保護受給者のケアを担当する事になった。
敬遠されがちなケースワーカーのという職務に不安を抱く聡美。
先輩の山川は「やりがいのある仕事だ」と励ましてくれた。
その山川が受給者たちが住むアパートで撲殺された。
受給者からの信頼も篤く、仕事熱心な先輩を誰が、
なぜ? 聡美は山川の後を引き継いだが、次々に疑惑が浮上する。
山川の知られざる一面が見えてきたとき、新たな惨劇が……。
(Amazonより引用)




キャッ、ずっと「パレードの誤算」って思ってたわ。
皆さん「パレード」ではなく「パレート」ですから。
(って、アタシだけか?)

ちょうど中程で「パレートの法則」なるものの説明がありました。
80対20の法則とも呼ばれているもので、
ある分野における全体の約8割を、
全体の一部である約2割の要素が生み出しているというものだそうです。
社会経済や、マーケティングなど様々な分野で言われている法則らしいですが
本書では生活保護受給者に当てはめています。
ただ、誤算というタイトルと内容があまりぴんとこないと感じるのは
ワタシの読み方不足なのか?

冒頭から、生活保護費を窓口で支払う様子などが細かく描かれていて、
引き込まれました。
そっか、全部が全部銀行振り込みじゃないんですよね。
それを合わせると毎月億を超えるって、
考えてみればすごい額だわ。

生活保護の不正受給や貧困ビジネスを取り上げたのは
偶然にもついこの間読んだ「絶叫」(感想文はこちら)
と一緒。
騙される方と、騙す方との違いはあったけど
こちはらサクサクっと終わっちゃって、
そこそこ面白いけど私には軽かった。
ハラハラ・ドキドキ感がちょい足りないと感じたのは
良くも悪くも「絶叫」のインパクトが強すぎたかな。

聡美が拉致された倉庫での場面とかも
あたかも2時間サスペンスドラマ的でなんだかなーでした。
危機一髪のところで登場する刑事とか、
思いっきり映像が浮かんだわwww

その若林刑事なんですが、一般市民に対して終始オマエ呼ばわりとか違和感だわ。
いくら最後に
「俺の首などどうでもいい!市民の命がかかってるんだ」
なんてキメ台詞を吐かれてもね。
(読んでるほうが照れた(-_-;))

それともうひとつ。
職場の男性が女子職員を、聡美ちゃんとか未央ちゃんとか名前で呼んでいるところ。
市役所ってそんな雰囲気なのかしら。
それならそれでよしとしても、
刑事に対してもちゃん付けで話してるのが、ものすごく変。
第三者には苗字で呼ぼうよ、大人なんだから。
直接ストーリーとは関係ないけど
こういうの、気になりだすと気になる性分。

ラストはどんでん返しってほどのものではありませんでした。
途中で、この人が怪しいって思わせといて
実は別の人なんだろうなって読めてしまう。

結局読み終えてみれば、サスペンス要素が高まるほど
内容が軽くなってしまうような印象を受けました。

うーん、無難に終わってしまったけど、あとちょっと何かが。。。残念。



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by noro2happy | 2015-05-06 17:48 | book