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「芙蓉の人」新田次郎

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「芙蓉の人」   ・・・・・#1420


正確な天気予報のために富士山頂に気象観測所を設けなければならない。
明治28年、野中到(いたる)は私財を投げ打って観測小屋を作り
不可能と思われていた厳冬期の富士山に登り
ひと冬籠もっての観測に向かいました。

その業務は24時間のうち2時間おきに12回の観測という激務でした。
とても一人でできることではありません。
任務を遂行するするために、夫は死んでしまうだろう
妻の千代子はそう確信しました。

自分も夫と共に山に籠もり、お役に立ちたい。
その計画を実行するために用意周到な準備をし
不本意ながら周りをあざむき、
可愛い我が子を里の親に預け
あらゆる方策を尽くして遂に決行するのです。
前人未到の真冬の富士山頂で、
寒さと高山病に苦しみながら、夫唱婦随の観測が始まるのですが。。。


またまた30年ぶり?の再読。
読もうと思ったのは来月から
NHKでドラマ放映されるというのを知ったから。
でもこうしてまた新たな感動を得ることが出来て良かった。

命がけの献身と勇気と愛。
自分にないものばかりだから(^_^;)
以前読んだ「あい-永遠に在り」(感想文はこちら)のあいさんに通じる。
明治の女は強いねぇ。
というか、バリバリの男尊女卑の時代に
こっそりと、しかし確実に着々と準備を進める千代子。
こんな人達の挑戦がが少しずつ少しずつ
女の立場を強くしていったんでしょうね。
当時の女性の冬登山の服装とかもとても興味深く読みました。


あとがきによれば、小説の核となったのは
千代子が富士山頂で綴った『芙蓉日誌』だったとか。
扁桃腺の手術?のことなんかも
本当のこと?
あの場面はこっちの喉まで痛くなった。


ドラマでは千代子に松下奈緒さんだって。
うん、芯が強そうな感じがあってるかも。
これまた楽しみです。

しかし、新田次郎は間違いないね。
これからも手持ちがなくなったらどんどん再読したいです。



by noro2happy | 2014-06-22 22:30 | book