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「仇敵」池井戸潤

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仇敵  ・・・・・1335

幹部行員の裏金工作を追求した恋窪商太郎は、
謂れなき罪を着せられメガバンクを辞職。
エリートから地方銀行の庶務行員となるが、
人生の豊かさを知る。
だが、元ライバルからの電話が再び運命を揺るがす---。
不正を知ったライバルは謎の死を迎え、
恋窪は“仇敵”への復習を誓う。

(文庫版裏表紙から)

ワタシもハマるとしつこいですねぇ。
またまた池井戸さんのバンカーものです。
が、今回のは今ひとつ盛り上がりに欠けたかな。


一つ一つは完結した短編小説。
それらをつなぎながら、
仇敵への復讐というメインストーリーが
サスペンス風に描かれていきます。
両方を読ませたいのでしょうが
どちらもやや中途半端に感じてしまった。

復讐相手の峯岸常務や中島容山ってのは、
邪魔者を自殺に見せかけて殺しちゃう、ホントの悪人。
ところが、そのわりにはどうも顔が見えてこない。
半沢の大和田常務みたいに
むむ~っ、この悪党めっ!って感情がわかないのよね。
文章で、コイツ悪人ですって説明を読んでるだけみたいな。
残念です。

因みに庶務行員さんとはこの表紙にあるように
駐車場の案内をしたり、
ATMのところに立って誘導してくれるおじさんなんですね。
ワタシは定年退職した人とかバイトのオッチャンかと思ってたけど
そうではないんだ。
総合職、一般職とは完全に線引された位置づけ。
昇給も出世も極めて限定された職種なんだそう。

そんなオッチャンが、実はキレ者で
数々の難題を解決していく図ってのは読んでいて気持ちがいい。
恋窪さんを主人公にぜひ長編でお願いしたいところです。


おまけ:
夫ドッコイが大好きな
「税務調査官・窓際太郎の事件簿」(2時間ドラマ)とどうしてもかぶってしまう。
表向きは国税局から一税務署に左遷されたダメ税務署員。
しかしてそのその実態は・・・
政財界の癒着を暴く、国税局の陰の査察官。
小林稔侍さんが硬派軟派を使い分けるところがツボなんだけど。

恋窪さんまだお若いけどずっと稔侍さんを思い浮かべて読みました。
by noro2happy | 2013-11-06 20:27 | book