人気ブログランキング |

「海賊とよばれた男」(上・下)百田尚樹

c0096685_20385284.jpg海賊とよばれた男  ・・・・・1333

面白かったわー、これ。
久々に百田さんの作品で感動した。
出光興産の創業者、出光佐三をモデルにした経済歴史小説。

去年予約していたものがやっと届いたのはいいけれど
タイミング悪く上下巻一緒には借りられず。
途中1ヶ月以上のタイムラグがありました。

しかも、上巻前半は淡々と綴られた自伝という感じで、あと一歩のところでのめり込めなかったので
下巻までモチベーションを維持できるか不安でした。

ところが、そんな危惧は無用でした。
特に、下巻の面白さはハンパなしの感動と興奮よ。
この思いのままもう一度上巻を読み返したかったけど、手元にないわよ。
返却しちゃったから。
だから一緒に借りたかったのにさ・・・
と、ブツブツ図書館に文句を言いたくなる。
(つい最近、このシステム変更になりましたけど)

おっと、脱線しました。

異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、
戦争でなにもかもを失い、残ったのは借金のみ。
そのうえ大手石油会社から排斥され売る油もない。
しかし国岡商店は社員ひとりたりとも解雇せず、
旧海軍の残油浚いなどで糊口をしのぎながら、逞しく再生していく。
20世紀の産業を興し、人を狂わせ、
戦争の火種となった巨大エネルギー・石油。
その石油を武器に変えて世界と闘った男の生涯は
まさに波瀾万丈とという言葉しか浮かびません。

正直、石油業界のことなんてまるっきり知らないし
せいぜいオイルショックが頭に浮かぶくらい。
ましてや、出光にこんな歴史があったとはビックリです。

クビなし、定年なし、タイムカードなし、労働組合なしのないないづくし。
なぜなら、社員は家族だから。
こんな会社が本当にあるのかと思いますよね。
半沢直樹はあくまでもフィクションとしての面白さ。
ですが、本書は小説とは言っても限りなく史実に近いと思われます。
主人公と側近の名、社名こそ違いますが
取り巻く登場人物、会社は全て実名。
リアルです。

最大のクライマックス「日章丸事件」は
敗戦からわずか8年後、日本の小さな石油会社のタンカーが
イギリス海軍の海上封鎖を突破してイランに入港し、
石油を満載して帰るという快挙。
もう、明け方の4時から読み始め
会社へ行くギリギリの時間までずっと読みふけってしまったわ。

あっ、あと徳山に石油精製工場を作る話。
見積金額も設計図も見ずにただひとつ出した条件というのが
美しい徳山の景観を損なうことだけはNG。
この光景は住民たちのものであるべきだから。
無味乾燥な冷たい工場ではなく、
山陽本線の車窓からも美しく見えるように、というのも感動しました。

とにかくこんな人が実在したなんて驚愕のひと言。
THE ニッポン人!
すっかり出光のファンになりました。
ウチに車があったら、ガソリンは絶対出光にするね(^_^)v
単純でけっこう。
by noro2happy | 2013-10-25 20:53 | book