c0096685_14165888.jpg





朝からひどい雨降りで
これじゃ、どこも出かける気になれない。
こんな時は読書に限る。

絶賛マイブーム中のまかてさんの三作品目。
「すかたん」ときて「ちゃんちゃら」って(*‘ω‘ *)
(発行はちゃんちゃらのほうが早いんですけど)
またしてもあのノリと人情モノかしらって、勝手に想像してたらチト違いました。
ミステリー要素も濃くて、これまた一気読みでした。


江戸・千駄木町の庭師一家「植辰」で修行中の元浮浪児「ちゃら」。
酒好きだが腕も気風もいい親方の辰蔵に仕込まれて、
山猫のようだったちゃらも、
一人前の職人に育ちつつあった。
しかし、一心に庭作に励んでいた一家に、
とんでもない厄介事が降りかかる。
青空の下、緑の風に吹かれるような、爽快時代小説!
(文庫本表紙裏より)

さて、その厄介ごととは。。。

京都からやってきた「嵯峨流」文人の白楊。
人の前世を読んでは、庭を仕立て替えさせる妖しい占いで、
豪商や身分の高い人を虜にしているばかりか、
ちゃらに近づき、自分の元へ来ないかと。
楯突けば、大事なものが次々と奪われてゆくだろうと告げるのです。

その言葉通り、ちゃらたちが丹精込めて作り上げた庭木が
葉を落とし、立ち枯れてしまうというクレームが続発。
どうやら、樹皮が吸い上げた水を枝葉に送る道を、
刀で故意に傷つける「木殺し」を行った者がいるよう。

執拗なまでに植辰を狙う白楊が超不気味。
このままではあいつが言うままになってしまう。
ちゃらはどうでるか!

しかし、そんな不穏な空気の中にも
辰蔵の娘お百合、薬問屋のお嬢さまのお留都、ちゃらとの
ほろ苦い三角関係。
水読みの才を持つ福助、石組の得意な玄林、
慈悲に溢れた月光寺の妙青尼。
各々のキャラクターが光ってます。

もう、最後の最後はどうしようかと思ったけど
「季節の中で風がいちばんうまいのは、夏の初めだ」
にはじまり、これで終わる。
よかった~、いいエンディングでした 016.gif

***

庭のこと全然わからないけど
水が向かう先や、石ひとつにも深い意味があるんだなぁって感動しました。
読後は庭園巡りしたくなります。
きっと見方が変わるな。




☆:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:☆
★Instagram★
↓click
◆飲食・風景・日常◆
❤BIGBANG❤
☆:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:*:;;::;;:☆



[PR]
by noro2happy | 2016-09-22 14:45 | book | Comments(0)

c0096685_23330919.jpg



「眩(くらら)」ですっかりファンになってしまった朝井まかてさん。
感想文こちら(
ワタシには第2弾です。
面白かった~♪
「眩」よりエンタメ色が濃く、さくさく読めちゃいました。

タイトルいいですよね(^_^)v
「すかたん」
なんだか笑えるわ。
江戸弁で言うところの「すっとこどっこい」?
うーん、微妙にニュアンス違うかな。

目次の章タイトル見てるだけでも楽しいよ。
1「ちゃうちゃう」
2「まったり」
3「だんない」
4「ぼちぼち」
5「ええねん」
6「しんど」
7「ほな」
8「かんにん」
9「おもろい」
10「すかたん」

コテコテの大阪弁が並んでますが、
主人公の知里は、饅頭屋の娘にしてチャキチャキの江戸っ子。
ここが面白いところなんですよ。
江戸詰藩士のお武家に見初められ夫婦になり
夫の大阪赴任にともなって、お初の浪速の地を踏んだのです。

なんかこのあたり、誰かに似てる!
同じく饅頭屋の娘でチャキチャキの江戸っ子。
ダンナが大阪人で、一緒に浪速で暮らす。。。
って、アタシじゃん❣
キャン~(*˘︶˘*).。.:*♡し・ん・き・ん・か・ん。

といっても、同じなのはここまでなんですけどね。💦

なんと夫は急な病いで亡くなり、
子がないこともあり、知里は親類一同から婚家を出されてしまいました。
江戸へ帰りたくとも銭はなく、
とりあえずこの地で自活しながら江戸への路銀を蓄えよう。
そうは思うものの、子供相手の手習い師匠をまたしても首になったばかりの知里でした。
そんな折、ひょんなことから大阪でも有数の青物問屋
「河内屋」で住み込み奉公することになりました。

なれない仕事や言葉や習慣の違いに四苦八苦し、
厳しいお家さん(おかみさん)に叱責されながらも
浪速の食の豊かさに目覚めていきます。

早い話、やっちゃ場物語ですね。
やっちゃ場って大阪でも言うのかな?
東京では青物市場のことをやっちゃ場って言ったんだけど。

商家の習わしなどはつい最近読んだばかりの
あきない世傅テイストあり
はたまた磐音さんの今津屋さんテイストありと
美味しいところがてんこ盛りなのも嬉しすぎました。

でも知里は澪ちゃんや幸やおこんさんのように
やり手でもなんでもなく、
どっちかっちゃあオッチョコチョイで抜けたところも。
そんな彼女に絡んでくるのが河内屋の若旦那。
一見アホボンなんだけど、野菜に対する思いは人一倍。
はじめは反発する知里ですが
いつしか惹かれるようになるというお決まりのパターン。
ラストシーンが微笑ましくて、読後感がとっても良かったです。

大阪弁と江戸弁の掛け合いもテンポよくて楽しい。
そして、新鮮な野菜が食べたくなる。
おすすめですよ。
特に大阪人には(^_^)v

まかてさん、次は何読もうかな~♪






[PR]
by noro2happy | 2016-09-15 20:01 | book | Comments(2)

c0096685_20173542.jpg


我ながら本のチョイスが大当たりで
読書が楽しいったらありゃしない。

本書も
ヒットだヒット!
(↑ムダに使ってる)
朝井まかてさん、初めて読みましたが
光の速さでリピ確定作家リストにinしました。
おめでとう024.gif ←なにさま

葛飾北斎の三女お栄(葛飾応為)の知られざる半生を描いた歴史小説です。
北斎展へは何度か足を運んでいるので
北斎の娘が画家であるということは頭の片隅にありました。
でもその絵を見てるのか見ていないのか、覚えていない。。。
そんなレベルです。
それが本書を読んですっかり応為のファンになってしまいました。


偉大すぎる父・北斎、兄弟子・渓斎英泉への叶わぬ恋、
北斎の名を利用し悪事を重ねる甥、
人生にまつわる面倒ごとも、ひとたび筆を握れば消え去る。
北斎の右腕として風景画から春画までこなす一方、
自分だけの光と色を終生追い続けた女絵師・応為。
自問自答する二十代から、
傑作「吉原格子先之図」に到る六十代までを、
圧倒的リアリティで描き出す。
(「BOOK」データベースより)


で、この「吉原格子先之図」というのが本書の表紙絵です。
今回やたら大きな写真を用いたのは
この絵を見て欲しかったから。
とても江戸時代の絵とは思えません。
格子の向こう側の華やかな灯りと比べ、
こちら側は提灯の灯りだけ。
陰影スゴイですよね。
吉原の妖しい雰囲気が感じられます。

残念ながら現存する作品は10点前後と少ないんですね。
章のタイトルにもなっている「夜桜美人図」「三曲合奏図」は
ググりながら、絵を鑑賞しつつの読書でした。
というか、読んでるうちにたまらず絵が見たくなるんですよ。

面白いのは絵にまつわる話だけではありません。
兄弟子・英泉こと善治郎へのやるせない思い。
(因みに、善治郎、とってもワタシ好みです)
姉の息子で、チマチマと悪事ばかり重ねる時太郎の尻拭いをしたり。
(因みに、登場人物で唯一苛々させられた気に入らない野郎です)
様々な事情にてんてこ舞いでもあるのです。

しかしお栄はそのへんのやわな女じゃないんですね。
というよりむしろ、この時代としてはブッ飛んでる?
タバコは好きだ、酒を飲みながら絵筆を持つのは当たり前。
炊事は苦手で繕い物もダメ。
もちろん、家の中は散らかり放題。
どれもこれも、お栄にとっては
そんなもんやってるくらいなら絵の具をこしらえ、筆を握りたい、なんですね。
すっごい分かるわ。(←一緒にするな!ですが)
とにかく、江戸時代こんな女傑浮世絵師がいたなんてもう、ビックリ。
お栄さん、旦那捨ててよかったよ、って感じ。

もちろん、父である北斎もタップリ登場します。
エピソードのどれもが面白いんですが
いざこざが耐えなかった滝沢馬琴との場面は
ぐっと来てしまいました。
中風で倒れた北斎を罵倒する馬琴に対して
「養生はもう飽きた」と絵筆を取る場面はゾクッときます。
それと、あの「富嶽三十六景」にまつわるお話も。


そんなわけで、今回は葛飾北斎父娘にすっかり心奪われてしまって。
こうなったら、応為の「吉原格子先之図」がある
太田記念美術館に近日中に行くぞ!
そして、11月にオープンする「すみだ北斎美術館」がものすごく楽しみなのであります。










[PR]
by noro2happy | 2016-09-09 20:28 | book | Comments(0)