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ついにこのシリーズも20巻まで来ましたよ。
とはいえ、まだ全巻の半分もいってないんですけどね。
長々と楽しめてホント嬉しいわ。

今回は新しい門出の巻ということで
晴れがましくて、これまでの中でもかなり好きです。
(もちろん全部好きなんですけど)

先ずは、磐音さんついに「宮戸川」の仕事をやめました。
本当はもう暫く続けるつもりだったんですが
話を聞いた鉄五郎親方が、佐々木玲圓先生や速水様との一件を承知の上で
鰻割きをさせたとあっちゃぁ、鉄五郎の沽券に関わるってね。
江戸っ子だねぇ、親方。

その足で、金兵衛長屋も引き上げることに。
これにて足掛け6年に渡る深川暮らしに幕引きってことで
深川女のnorimakiとしちゃぁ、ちっとばかり寂しいわけでもあります。

そしておこんさんも10年奉公した今津屋さんを退きました。
磐音さんはおこんを連れて豊後関前に行くことに。
佐々木家に養子に行く前に動揺する母・照埜に会うように父からの手紙。
関前藩の御用船での船旅が決まります。
旅立ちを数日後に控えて、さぁ、大忙しの磐音さん。

ところが、その前にまたしても磐音さんに刺客が襲いかかります。
そのとばっちりを受けて同心・木下さんまで蟄居の憂き目。
刺客を操るさるお方は、どうやら木下さんまで亡き者にしたかったような。

そんなこんなの出発でしたが大勢の人に見送られて
あたかも新婚旅行に旅立つかのようなふたり。。。
と簡単にはいかず、瀬戸内では海賊に狙われるし
最後の最後でまたもや忍び込んでいた刺客におこんさんを人質に取られ・・・
磐音さん大ピンチ。

って言ってる割には心配してないんだけどね。(^_^;)
すんでのところで水夫がおこんさん共々海に逃れ、
そのすきに磐音さんが刺客を倒す。

「磐音様」
ずぶ濡れのおこんが船縁から顔を覗かせた
「おこん、怪我はないか」
おこんが首を横に振った。
すると、海水の玉が弾けて飛び、朝の微光に煌めいた。

ちゃんちゃんって終わりでした。016.gif



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by noro2happy | 2016-09-23 22:05 | book | Comments(0)

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朝からひどい雨降りで
これじゃ、どこも出かける気になれない。
こんな時は読書に限る。

絶賛マイブーム中のまかてさんの三作品目。
「すかたん」ときて「ちゃんちゃら」って(*‘ω‘ *)
(発行はちゃんちゃらのほうが早いんですけど)
またしてもあのノリと人情モノかしらって、勝手に想像してたらチト違いました。
ミステリー要素も濃くて、これまた一気読みでした。


江戸・千駄木町の庭師一家「植辰」で修行中の元浮浪児「ちゃら」。
酒好きだが腕も気風もいい親方の辰蔵に仕込まれて、
山猫のようだったちゃらも、
一人前の職人に育ちつつあった。
しかし、一心に庭作に励んでいた一家に、
とんでもない厄介事が降りかかる。
青空の下、緑の風に吹かれるような、爽快時代小説!
(文庫本表紙裏より)

さて、その厄介ごととは。。。

京都からやってきた「嵯峨流」文人の白楊。
人の前世を読んでは、庭を仕立て替えさせる妖しい占いで、
豪商や身分の高い人を虜にしているばかりか、
ちゃらに近づき、自分の元へ来ないかと。
楯突けば、大事なものが次々と奪われてゆくだろうと告げるのです。

その言葉通り、ちゃらたちが丹精込めて作り上げた庭木が
葉を落とし、立ち枯れてしまうというクレームが続発。
どうやら、樹皮が吸い上げた水を枝葉に送る道を、
刀で故意に傷つける「木殺し」を行った者がいるよう。

執拗なまでに植辰を狙う白楊が超不気味。
このままではあいつが言うままになってしまう。
ちゃらはどうでるか!

しかし、そんな不穏な空気の中にも
辰蔵の娘お百合、薬問屋のお嬢さまのお留都、ちゃらとの
ほろ苦い三角関係。
水読みの才を持つ福助、石組の得意な玄林、
慈悲に溢れた月光寺の妙青尼。
各々のキャラクターが光ってます。

もう、最後の最後はどうしようかと思ったけど
「季節の中で風がいちばんうまいのは、夏の初めだ」
にはじまり、これで終わる。
よかった~、いいエンディングでした 016.gif

***

庭のこと全然わからないけど
水が向かう先や、石ひとつにも深い意味があるんだなぁって感動しました。
読後は庭園巡りしたくなります。
きっと見方が変わるな。




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by noro2happy | 2016-09-22 14:45 | book | Comments(0)

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今回は、磐音さんにとってもおこんさんにとっても
今後の新たなる道への序章とも言える巻でした。

佐々木玲圓道場の改築が順調に運ぶ中
ついに玲圓先生は磐音さんに道場を継がぬかと打診するんですねぇ。

「豊後関前藩六万石の国家老の嫡男として、坂崎家を次ぐ意志はあるか?」
「否」
「ならばこのまま市井の長屋ぐらしを続けるか。
おこんさんとの所帯を九尺二間で過ごす気か」
迷う磐音さんに対して、玲圓先生の鋭い舌鋒がかっこいい。

とにかく、おこんさんとよく相談するように言われて
その場を辞去した磐音さん。
今夜でも話してみようか。。。
そんなことをあれこれ考えつつ歩いていた矢先のこと。
なんと、いきなり襲ってきた刺客に一瞬の対応の遅れ。
不覚にも傷をおってしまうのです
どひぇぇぇ~~~😱😱😱
山場です!
なんとか今津屋にたどり着いた磐音はそこで気を失います。
お~ろろんろん007.gif007.gif007.gif

しかしその後は中川先生の適切な処置、
おこんさんの献身的な看病でどうにか回復。
今津屋には連日見舞いの人々が押し寄せ、
改めて磐音さんの交友関係、友情に目を見張るばかりです。

後半はもっぱら佐々木道場改築を祝うこけら落としがメインとなります。
江戸市中の名だたる剣客らを集めての大試合は東西に分かれて40名。
怪我のために出場を見合わせていた磐音さんですが
土壇場で状況が変わり、41人目の剣客として出場。
で、結果は?
はいはい、言うまでも無くですね。
もー、かっこいいんだから、磐音さん016.gif

そして、今津屋ではお内儀のお佐紀の妊娠がわかりめでたいことで。
一方、道場後継の件も、おこんの了解を得てこれまためでたし。
なのですが、最後の最後にいつぞやの刺客が再び磐音の前に。
が、一瞬早く磐音さんの胴切りが刺客の体を襲う。

「そなたをじゃまに思うお方が城中におられる」
この言葉を残し、刺客は大川の激流へと落下していきます。

うーん、まだまだ緊張感は拭えませんねぇ。
だから面白いんだけど。




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by noro2happy | 2016-09-20 20:33 | book | Comments(0)

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新刊で遅れを取っているので
そこそこ古いものの中から良さげなものをピックアップ予約している今日この頃。
読みたいときにすぐ読める利点。


上下巻の結構なボリュームでありましたが
スピード感とドキドキで、やめられない止まらない。
最後まで、どうなるの?どうなるの?で落ち着かず、
ほぼ1日で読み終えてしまいました。
大藪春彦賞、吉川英治文学賞、日本推理作家協会賞の
トリプル受賞作品です。

過酷な生活を強いられた南米移民の生き残りたちが
日本国家を相手取って起こす復讐劇。
そんな昔でもない、たった55年前の話しなのに
知らないことがいっぱいありました。


政府の募集で夢膨らませブラジルに渡った衛藤と妻、そして彼の弟。
しかし、当初の約束とは大違い。
騙されたように連れてこられたのはアマゾンの奥地。
開墾も出来ない土壌とマラリアや黄熱病との闘いに破れ
移民たちは次々と命を落としていきます。

衛藤も妻と弟を亡くし、入植地を出ることを決意します。
絶望と貧困の放浪生活の末、なんとか身を立てた衛藤は
かつての仲間・野口を訪ねるため入植地へ戻ります。
しかしそこに居たのは野口の幼い息子ケイだけ。
野生児のような姿で一人で暮らしていたのです。

十数年後、思いを共有する衛藤、ケイ、松尾、山本の4人は、
呪われた過去にけりをつけるため
日本政府に対する復讐劇を開始します。
それは移民政策の当時の責任者を人質にし、
政府にある要求を突きつけることでした。

テレビ局の外務省担当記者・貴子を巻き込み一気に加速。
とにかくケイのキャラがたっていて
娯楽性はほぼこの人のお陰かも。
サンバとカーニバルのお国にしても、チャラ過ぎだよ。
しかも前半と後半では別人のようになってしまってるwww



虐げられたものが国家に一泡吹かせようってところで
奥田英朗さんの「オリンピックの身代金」を思い出しましたが
なんだろう、それよりはずっと砕けた感じ。

過去と現在、日本と南米
それぞれが交錯する中、山あり谷あり。
棄民、復讐劇とヘビーなテーマの割には爽快でした。
オススメの一冊です。





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by noro2happy | 2016-09-18 17:40 | book | Comments(0)

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「眩(くらら)」ですっかりファンになってしまった朝井まかてさん。
感想文こちら(
ワタシには第2弾です。
面白かった~♪
「眩」よりエンタメ色が濃く、さくさく読めちゃいました。

タイトルいいですよね(^_^)v
「すかたん」
なんだか笑えるわ。
江戸弁で言うところの「すっとこどっこい」?
うーん、微妙にニュアンス違うかな。

目次の章タイトル見てるだけでも楽しいよ。
1「ちゃうちゃう」
2「まったり」
3「だんない」
4「ぼちぼち」
5「ええねん」
6「しんど」
7「ほな」
8「かんにん」
9「おもろい」
10「すかたん」

コテコテの大阪弁が並んでますが、
主人公の知里は、饅頭屋の娘にしてチャキチャキの江戸っ子。
ここが面白いところなんですよ。
江戸詰藩士のお武家に見初められ夫婦になり
夫の大阪赴任にともなって、お初の浪速の地を踏んだのです。

なんかこのあたり、誰かに似てる!
同じく饅頭屋の娘でチャキチャキの江戸っ子。
ダンナが大阪人で、一緒に浪速で暮らす。。。
って、アタシじゃん❣
キャン~(*˘︶˘*).。.:*♡し・ん・き・ん・か・ん。

といっても、同じなのはここまでなんですけどね。💦

なんと夫は急な病いで亡くなり、
子がないこともあり、知里は親類一同から婚家を出されてしまいました。
江戸へ帰りたくとも銭はなく、
とりあえずこの地で自活しながら江戸への路銀を蓄えよう。
そうは思うものの、子供相手の手習い師匠をまたしても首になったばかりの知里でした。
そんな折、ひょんなことから大阪でも有数の青物問屋
「河内屋」で住み込み奉公することになりました。

なれない仕事や言葉や習慣の違いに四苦八苦し、
厳しいお家さん(おかみさん)に叱責されながらも
浪速の食の豊かさに目覚めていきます。

早い話、やっちゃ場物語ですね。
やっちゃ場って大阪でも言うのかな?
東京では青物市場のことをやっちゃ場って言ったんだけど。

商家の習わしなどはつい最近読んだばかりの
あきない世傅テイストあり
はたまた磐音さんの今津屋さんテイストありと
美味しいところがてんこ盛りなのも嬉しすぎました。

でも知里は澪ちゃんや幸やおこんさんのように
やり手でもなんでもなく、
どっちかっちゃあオッチョコチョイで抜けたところも。
そんな彼女に絡んでくるのが河内屋の若旦那。
一見アホボンなんだけど、野菜に対する思いは人一倍。
はじめは反発する知里ですが
いつしか惹かれるようになるというお決まりのパターン。
ラストシーンが微笑ましくて、読後感がとっても良かったです。

大阪弁と江戸弁の掛け合いもテンポよくて楽しい。
そして、新鮮な野菜が食べたくなる。
おすすめですよ。
特に大阪人には(^_^)v

まかてさん、次は何読もうかな~♪






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by noro2happy | 2016-09-15 20:01 | book | Comments(2)

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まぁ、タイトルからして意外感あるのでどうしようかと思いましたが
Amazonの評価がすこぶるたかし君なので予約しました。
やはり、ワタシが知るかぎりの真保さんではなかった。
へぇ、こういうのも書くんですね。

表紙カバーの見返しにはこんな一文が。

「罪を犯した友人のために何ができるか。
そのテーマを考えていた時、
ふと思い出したのが名作「赤毛のアン」でした。
不幸な生い立ちであろうと、
明るく元気であり続けようとした
アン・シャーリーのひたむきさに心打たれた
若かりし頃を振り返りつつ、全力をこめて書き上げました。
--著者--



母を亡くし、施設に引き取られてきた少女・志場崎安那。
彼女は持ち前の明るさで、辛い経験を持つ仲間たちを盛り上げていく。
15年後―-。
突然のニュースが舞いこむ。
アンナが男を刺して逮捕された、と。
何がアンナにあったのか。
彼女と出会い、かけがえのない時をすごした仲間が集まり、
奔走をはじめる。
やがて、アンナがひた隠しにしていた過去が見えてくる…。
著者自身も愛読した名作へのオマージュをこめた、感動の物語。
(「BOOK」データベースより)


うーーーん、うーーーん。。。
オマージュとはいえ
第一章「赤毛のアンナ」
第二章「アンナの青春」
第三章「アンナの愛情」
第四章「アンナをめぐる人々」
第五章「アンナの幸福」
・・・
いくらなんでもという感じでチョット引いた。
はじめに赤毛のアンありきで、想像ができちゃいました。

アンならありだけど
これは絶対にムリだと思ったのは、アンナのセリフ。
小学生なら
「私のことはカタカナのアンナって呼んで」で良いけど
高校生にもなってアン口調全開で喋られたらどうよ。
正直ウザい場面も多々。

内容も、汚れたおばちゃんにはキレイ事過ぎました。
アンナ自身は幼い時から自我を捨てて、
自分のことより他人のことを思いやる子だった。
だからといって、かつての仲間とはいえ
音信が途絶えていた人たちが
ここまで親身になれるものなのか。

傷害事件で逮捕されたら驚くし、当然ザワつく。
何かしなくてはと思うかもしれない。
でも、普通はそこまでじゃないのかしら。
あっという間に仲間が集合して
独自の捜査を始めるなんて
現実はそう簡単には行かないはず。
都合が良すぎる気がしました。

序盤の一見何の関係もないように思われる
児童保護施設を無断で抜けだした勝也の話など
後になって、アレは伏線だったって分かるのですが
それにしてはちょっと弱いし、
こじつけっぽくあり。

ラストもこれといったインパクトないし。
やはり「赤毛のアン」を意識しすぎか
普段の真保さんらしからぬで残念でした。

なにさまだよ、でゴメンナサイm(_ _)m






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by noro2happy | 2016-09-13 20:45 | book | Comments(0)

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我ながら本のチョイスが大当たりで
読書が楽しいったらありゃしない。

本書も
ヒットだヒット!
(↑ムダに使ってる)
朝井まかてさん、初めて読みましたが
光の速さでリピ確定作家リストにinしました。
おめでとう024.gif ←なにさま

葛飾北斎の三女お栄(葛飾応為)の知られざる半生を描いた歴史小説です。
北斎展へは何度か足を運んでいるので
北斎の娘が画家であるということは頭の片隅にありました。
でもその絵を見てるのか見ていないのか、覚えていない。。。
そんなレベルです。
それが本書を読んですっかり応為のファンになってしまいました。


偉大すぎる父・北斎、兄弟子・渓斎英泉への叶わぬ恋、
北斎の名を利用し悪事を重ねる甥、
人生にまつわる面倒ごとも、ひとたび筆を握れば消え去る。
北斎の右腕として風景画から春画までこなす一方、
自分だけの光と色を終生追い続けた女絵師・応為。
自問自答する二十代から、
傑作「吉原格子先之図」に到る六十代までを、
圧倒的リアリティで描き出す。
(「BOOK」データベースより)


で、この「吉原格子先之図」というのが本書の表紙絵です。
今回やたら大きな写真を用いたのは
この絵を見て欲しかったから。
とても江戸時代の絵とは思えません。
格子の向こう側の華やかな灯りと比べ、
こちら側は提灯の灯りだけ。
陰影スゴイですよね。
吉原の妖しい雰囲気が感じられます。

残念ながら現存する作品は10点前後と少ないんですね。
章のタイトルにもなっている「夜桜美人図」「三曲合奏図」は
ググりながら、絵を鑑賞しつつの読書でした。
というか、読んでるうちにたまらず絵が見たくなるんですよ。

面白いのは絵にまつわる話だけではありません。
兄弟子・英泉こと善治郎へのやるせない思い。
(因みに、善治郎、とってもワタシ好みです)
姉の息子で、チマチマと悪事ばかり重ねる時太郎の尻拭いをしたり。
(因みに、登場人物で唯一苛々させられた気に入らない野郎です)
様々な事情にてんてこ舞いでもあるのです。

しかしお栄はそのへんのやわな女じゃないんですね。
というよりむしろ、この時代としてはブッ飛んでる?
タバコは好きだ、酒を飲みながら絵筆を持つのは当たり前。
炊事は苦手で繕い物もダメ。
もちろん、家の中は散らかり放題。
どれもこれも、お栄にとっては
そんなもんやってるくらいなら絵の具をこしらえ、筆を握りたい、なんですね。
すっごい分かるわ。(←一緒にするな!ですが)
とにかく、江戸時代こんな女傑浮世絵師がいたなんてもう、ビックリ。
お栄さん、旦那捨ててよかったよ、って感じ。

もちろん、父である北斎もタップリ登場します。
エピソードのどれもが面白いんですが
いざこざが耐えなかった滝沢馬琴との場面は
ぐっと来てしまいました。
中風で倒れた北斎を罵倒する馬琴に対して
「養生はもう飽きた」と絵筆を取る場面はゾクッときます。
それと、あの「富嶽三十六景」にまつわるお話も。


そんなわけで、今回は葛飾北斎父娘にすっかり心奪われてしまって。
こうなったら、応為の「吉原格子先之図」がある
太田記念美術館に近日中に行くぞ!
そして、11月にオープンする「すみだ北斎美術館」がものすごく楽しみなのであります。










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by noro2happy | 2016-09-09 20:28 | book | Comments(0)

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物がさっぱり売れない亨保期に、
摂津の津門村に学者の子として生を受けた幸(さち)。
父から「商いは詐(いつわり)なり」と教えられて育ったはずが、
亨保の大飢饉や家族との別離を経て、
齢九つで大阪天満にある呉服商「五鈴屋」に奉公へ出されることになる。
慣れない商家で「一生、鍋の底を磨いて過ごす」女衆でありながら、
番頭・治兵衛に才を認められ、
徐々に商いに心を惹かれてゆく。
果たして、商いは詐なのか。
あるいは、ひとが生涯をかけて歩むべき道か---
(文庫本表紙裏より抜粋)


いやいやいや、図書館予約にち~っとばかり遅れを取り
待つことすでに5ヶ月。
あと2ヶ月はムリだろなと思ってたところ
天の助けか別ルートからゲット。
ありがとうごじゃいますm(__)m

待ってました!高田さん↑↑↑
なにはともあれ第一声はもちろん、あー、面白かった。
期待は裏切られませんでした。



幸せに暮らしていた一家を襲った不運な出来事により
孤高奮闘する少女のパターンは、「澪つくし」シリーズ同様。
今度は料理ではなく商いの世界。
多分、幸は数字にも強く(うらやまひい)
商いの才をこれから発揮していくんでしょうね。

一作目なのでいろいろな出来事が一気に押し寄せ、
今後の展開のためにもさくっと説明しましょうって感じはあります。
でも、散漫にならずわかりやすく読めます。
始まったばかりでまだなんとも言えませんが
今のところ超イヤなやつが出てこないところもいいです。


澪ちゃんの時はお江戸が舞台だったけど
今度は大阪だから土地勘ないワタシとしては
その説明もいちいち楽しい。
天満と船場にはそんなに差があったんですね。
江戸とのしきたりの違いや言葉遊びも面白い。

「袖口の火事」=手が出せぬ
「うどん屋の窯」=湯ぅばっかり
などはわかるけど
「赤子の行水」=「たらいで泣いてる」は難儀でっせ。
足らいという言い方をしない江戸っ子にはわからないわ。
そんな例を教えられて、ワタシも幸と一緒に笑いました。
「言いにくいことかて笑いでくるんで相手へ渡す」
さっすが大阪やぁ!←って誰

同時に、江戸時代の流通などの知識が自然と身につくことも魅力の一つです。
磐音さんで見慣れている両替屋という商売についても触れられていますが
現代のマーケティングの縮図のようで興味深いわ。

2冊めが待ち遠しい。
幸は、あほぼん(←この言葉笑う)の後添えになってしまうのかな。。。
もちろん、2作目も予約済みだす。
でもこれまた遅れを取ってすでに80人待ち。
やっぱりもう少しこまめに本屋さんに出掛けてリサーチするようにしなくては。。。
(↑買えよってか?)

因みに、「世傳(せいでん)」は「世伝」で、
代々にわたって伝えていくという意味です。
by治兵衛さん




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by noro2happy | 2016-09-06 19:57 | book | Comments(0)

「居眠り磐音江戸双紙17」
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◆「紅椿ノ谷」
前半は今津屋吉右衛門と佐紀の祝言を中心に。
つつがなく終了いたしましたが
途中、小悪党が今津屋への押し込みを企んだり
直心影流佐々木道場の改築資金が盗まれたりと
それなりの事件も。

が、この巻での盛り上がりはなんといっても後半。
つ、ついに。。。磐音さんとおこんが む・す・ば・れ・る024.gif

長年に渡り、今津屋の奥を仕切ってきたおこんですが
お佐紀が入ることによりそれも一段落。
なんとなく気が抜けたのか、放心する様子が多々見受けられるようになります。
いつもと違う様子のおこんを磐音さんは心配します。
友人の医師である中川淳庵さんや桂川さんも、
心の病が重症になる前に、湯治などしてはどうかと提案するのです。

初めのうちは嫌がるおこんですが
磐音さんの説得により上州・法師の湯に湯治に出かけることに。
磐音さんはおこんの用心棒として付き添うのですが
え、え~っ、早い話が婚前旅行です。
堅物の磐音さんとてそりゃあねぇ。。。
というか、この場合はおこんが積極的だったというか。
「磐音さま」
「おこん」
と、互いの呼び方も変わり、今後の展開を予想させます。

それにしても前作ではあんなにも切ない元・許嫁との別れがあったのに
今作では磐音さんちょっと有頂天(´Д`)ハァ…
まぁ、幸せになってくれればそれでいいのですけどね。


「居眠り磐音江戸双紙18」
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◆「捨雛ノ川」
こちはらお馴染みの登場人物の新たな門出が描かれています。

金兵衛さんが口を滑らせ、ついに長屋の住人も
磐音&おこんの間を知ることとなり、るんるんのお二人さん。
は佐々木道場師範の本多鐘四郎にも巡って来ました。
料理茶屋で若侍たちに絡まれていた
西の丸御納戸組頭・依田新左衛門の娘・お市を助けたことが縁で
依田家の婿養子に入ることが決まったのです。
朴念仁の本多様がニヤニヤしてるさまがなんとも可愛い。
ですが、そんな鐘四郎にも辛い幼少時代があったんですね。
住み込み師範の過去が語られます。

そして、佐々木道場の新道場もいよいよ完成の運びでこれまためでたい。
師範役がいなくなることで新たな人選に頭を悩ます佐々木玲圓。
すでにうってつけの人材を思い描いているのですが。。。
磐音さんの将来への伏線となっているのでしょうか。

もう一つの旅立ちは今津屋で1年の奉公を終えるおそめちゃん。
いよいよ縫箔職人として修行する決意をし、
名人江三郎親方のもとに弟子入りすることが決まりました。
同時に、おそめの妹のおはつちゃんが今津屋に奉公することも。

もちろん、つきもののチャンバラの見せ場はありますが
なんとなく皆の幸せな感じが伝わって、いつになくほっとする1冊でした。



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by noro2happy | 2016-09-03 11:13 | book | Comments(0)

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時は2001年9.11同時多発テロがあった日。
“根拠なしポジティブ”のフリーター健太は
サーフィン中に波にさらわれたまま気を失ってしまいます。
目が覚めたところは空襲警報がなる戦時中。
「マジか?ドッキリだろ」

一方、昭和19年、「海の若鷲」にあこがれる軍国青年吾一は
飛行訓練で遭難し、気がついたところは2001年の現代。
「ここは日本ではない、敵国で捕虜となってしまったのだ」

時空を超えて入れかわった二人は
各々の環境を受け入れられず四苦八苦。
なんとかそれぞれの境遇に順応する努力をしながら
元の時代に戻ろうとするのですが・・・


過去にタイムスリップする話はよくあるけど
そっくりそのまま入れかわっちゃうところがおもしろいです。
60年の時が隔てた二人の価値観の違いは
「戦争」が題材となっているので
やもすれば重苦しくもなるところですが
新旧青年のユーモラスな対応でサクサク読めました。

もし自分がタイムスリップするなら
未来と過去どっちがマシだろうって考えます。
知識が有るだけ過去の方がいいって思ったけど
健太の様子を見るととても過酷。

心情的にはチャラい健太より
生真面目な吾一に感情移入するのですが
ラストシーンはどうなんでしょうか。
残ったのは健太とも、吾一ともとれる。
あー、こういう終わり方ね。。。
あとは読者の想像にお任せ。
いつも言ってますが、白黒はっきりさせたいので
ちょっとなぁ。゚(゚´Д`゚)゚。



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by noro2happy | 2016-09-01 20:26 | book | Comments(0)