★★★★「蜩ノ記」 ・・・・・#1223
「ひぐらしのき」と読みます。
「たいのき」ではありません。
分かっていても、文字を見るたびに
頭の中で「たい」と変換してるおバカなワタシ。
去年の直木賞作品です。
葉室さんの作品を読むのは初めてですが、なかなかよかったー。
ひと言で言えば静かーな印象なんですが、それだけに琴線に触れるというか
時間がたってからジワ~ッと感動の波が寄せてくるような感じ。
7年前、前藩主の側室との不義密通を疑われた戸田秋谷。
10年後の切腹を命ぜられると同時に、その間は山村に幽閉され、お家の系譜編纂作業に当たっています。
もう一方の主人公、檀野庄三郎は城内で刃傷沙汰に及ぶのですが、
秋谷の仕事の補助と監視を引き受けることを条件にからくも切腹を免れます。
庄三郎は秋谷を監視しつつも彼の清廉さに触れ、やがては無実を信じるようになります。
そして7年前の事件は、お家の後継者争いに巻き込まれた事実無根のものであることが分かります。
何とか切腹を回避させようと思う庄三郎に対し
あくまでも沈黙を守り、死を受け入れようとする秋谷。
命の期限を告げられながらも、見事に武士としての生き様を見せた男の潔くも切ないお話し・・・。
胸が痛い。
秋谷が守ろうとしたものはなんだったのか。
その答えは秋谷の息子郁太郎と、庄三郎が城内へ出向いてからラストまでの展開で明らかにされます。
深い、余韻の残る作品でした。
葉室さんの描く主人公はこんなタイプが多いそうで
他の作品も読んでみたくなりました。
# by noro2happy | 2012-05-24 22:23 | book | Trackback | Comments(5)










会場にはコスプレ女子(男子も)がたくさん。
